お顔の施術のツボ

2023年11月16日

顔には多くの表情筋があります。
そしてそれは単独で点在しているわけではなく、つながりを持っています。
その中で顔のしわやたるみなど見た目に直接大きく影響する箇所があります。
それを知る上で大事な名称が2つあります。
・SMAS(表在性筋膜群)
・リガメント(靭帯)

SMAS(表在性筋膜群)

SMASとは顔の筋肉を覆っている表在性筋膜群(Superficial Musculo Aponeurotic System)のことです。
頭顔面部を正面から見て頭髪部の帽状腱膜からおこり各種の表情筋を含みます。
下方は首の表面にある広頸筋にいたる一連の膜様の組織です。
側面は頭部の帽状腱膜から側頭筋膜、更に首の広頸筋に連なります。
側面ではSMASの下には耳下腺という唾液を産生する器官があります。
この耳下腺の中を貫くように顔面神経が顔の四方に広がります。
SMASの下に神経の枝を広げています。

リガメント(靭帯)

靭帯というと肘や膝でおなじみだと思います。
一般的には関節において2つの骨を結合する線維性の強靱な結合組織の束のことです。
顔におけるリガメント(靭帯)は体にあるものと比べるとはるかに細い糸状の結合組織です。
顔の皮膚、SMAS、筋肉、骨をしっかりと繋ぎ止める支持靭帯です。
イメージしやすいたとえで言えばダウンジャケットや羽毛布団です。

表地:皮膚
表地と裏地の間:綿や羽毛; 筋肉・隙間を埋める脂肪
        縫い合わせる糸; 皮膚と骨を結合するリガメント(靭帯)
裏地:骨

表地と裏地を縫い合わせる糸にあたるのがリガメントです。
コラーゲン繊維でできています。
この糸にあたる靭帯が年齢とともにゆるんでくるので、中身が偏ったりします。
顔でいうと重力で下に垂れてきます。
糸で縫い付けられているところを起点に皺が寄ってきます。
顔も同様に皮膚が重力に抗えなくなり覆いかぶさって皺ができます。
だから皺そのものではなく、この皺の原因になる靭帯をしっかりさせることが重要というわけです。
そのために筋膜リリースで癒着する部分をリリースし、鍼でさらに血流を活性化させます。

右図の黄緑色のラインが『しわ、たるみ』
上から ・目袋
    ・ミッドチークライン
    ・ほうれい線
    ・マリオネットライン
オレンジ色の太いラインが『リガメント(支持靭帯)』
上から ・眼窩リガメント
    ・頬骨リガメント
    ・咬筋リガメント
    ・下顎骨リガメント

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