めまい・メニエール病

このようなお悩みはありませんか?
  1. 立ち上がるとくらっとする
  2. 自分や周辺がぐるぐる回っている気がする
  3. 手足がしびれる
  4. 身体がふわふわした感じがする

めまいは、平衡感覚の異常によって発生し、回転性のもの(ぐるぐる回る感覚)や浮動性のもの(ふわふわする感覚)があります。
メニエール病は、耳鳴り、難聴、耳の詰まり感を伴う発作性の回転性めまいが特徴です。

めまいの原因

悩む女性
  • 内耳のリンパ液の異常な増加(内リンパ水腫)
  • ストレスや疲労による自律神経の乱れ
  • 血流の悪化
  • 低血圧や高血圧
  • 貧血や低血糖
  • 脳梗塞や脳腫瘍などの中枢神経系の異常
  • 加齢による平衡感覚の低下

めまいの原因はこれだと一概に言うことはできません。
脳や神経に問題が生じていることもあれば、血圧の変動、ストレスなどさまざまです。

また、身体にはバランスを保つ機能があります。
この機能に問題が生じてしまうと、平衡感覚が崩れてしまいます。これもめまいの原因となります。

内耳と呼ばれる耳の奥にある箇所は、内リンパと呼ばれる液体で満たされています。
この液体が増えすぎると内耳がむくんで、めまいを起こします。
「内リンパ水腫」と呼ばれ、めまいのほかに耳が詰まった感じがしたり、耳が聞こえづらくなったりします。
「メニエール病」はこの内リンパ水腫が原因と考えられています。

めまいの種類

回転性めまい

悩む男性

自分や周囲がぐるぐると回っているように感じることが特徴です。
また、耳が詰まった感じになったり、聞こえづらくなったり、耳鳴りを伴うこともあります。

脳出血や脳梗塞など、脳に原因があると、このめまいが起こる可能性があります。

非回転性めまい

悩む女性

このめまいは「不動性めまい」とも呼ばれます。
身体がふわふわとした感じでふらついたり、まっすぐ歩けないことが特徴です。
姿勢を保つことが難しく、顔や手足のしびれ、運動麻痺を伴います。

この状態に至るまでの早さは人それぞれですが、神経に関わる悩みであることは共通しています。
ほとんどは脳の異常が原因と言われています。持続時間が長い場合は特に注意が必要です。

立ちくらみのようなめまい

悩む女性

文字通り、立ち上がるとくらっとしたり、目の前が暗くなることが特徴です。
失神することもあるので注意しましょう。

湯船に浸かっている時に勢いよく立ち上がることでふらついた経験はありませんか?このめまいは血圧の変動に関することが原因だと考えられています。

メニエール病

悩む男性

メニエール病は内耳の異常によって引き起こされる慢性疾患で、主に以下の4つの症状が特徴です。

  • 繰り返す発作性の回転性めまい(数十分から数時間続く)
  • 耳鳴り(低音の耳鳴りが多い)
  • 難聴(初期は低音域が聞こえにくくなり、進行すると全体的に悪化)
  • 耳の閉塞感(耳が詰まったような感覚)

原因

  • 内リンパ水腫:内耳のリンパ液が過剰に溜まり、内耳の圧力が上昇することで発症
  • ストレスや疲労:自律神経が乱れることで内耳の血流が悪化
  • 食生活の乱れ:塩分過多や水分代謝の低下
  • 遺伝的要因:家族内での発症例が見られることがある

歩行時や急に身体を動かした時に、はっきりと横揺れや浮遊感、不安定感を感じます。
メニエールのめまいは24時間続きますが、1日ごとにだんだん治まってきます。
リンパ水腫以外でメニエール病のような状態を繰り返すものは「メニエール症候群」と呼ばれます

めまいに対する現代医学的アプローチ

  • 薬物療法:
    • 利尿剤(内リンパ液の調整)
    • 抗めまい薬(症状の緩和)
    • ステロイド(炎症の軽減)
  • 生活習慣の改善:
    • 塩分制限(1日2g以下を目標)
    • カフェインやアルコールの摂取を控える
    • ストレス管理(リラックス法や適度な運動)
  • リハビリテーション:
    • 平衡訓練(前庭リハビリ)
    • 耳石置換法(BPPV併発時)
  • 手術(重症例):
    • 内リンパ嚢手術(内リンパの排出促進)
    • 前庭神経切断術(めまいの根本治療)

めまいに対する東洋医学的アプローチ

原因
東洋医学では、めまいやメニエール病は
「水毒(すいどく)」
「肝陽上亢(かんようじょうこう)」
「腎虚(じんきょ)」
などのバランスの乱れによって引き起こされると考えられています。

  • 水毒:体内の水分代謝が悪くなり、内耳のリンパ液の循環が滞る
  • 肝陽上亢:ストレスや怒りによる「肝」のエネルギー上昇が原因でめまいを引き起こす
  • 腎虚:加齢や過労による「腎」の機能低下が影響し、平衡感覚が乱れる

治療法

  • 鍼灸:
    • 「百会(ひゃくえ)」
      「風池(ふうち)」
      「内関(ないかん)」
      などのツボを使用
    • 自律神経を整え、水分代謝を促進する
  • 漢方薬(症状に応じて):
    • 五苓散(ごれいさん):水分代謝の改善
    • 釣藤散(ちょうとうさん):肝陽上亢の鎮静
    • 六味地黄丸(ろくみじおうがん):腎虚の改善

かどた無双房鍼灸院のめまい・メニエール病の施術

施術写真

身体の状態を確認しながら「経穴(けいけつ)」と呼ばれるツボに対し施術をおこないます。
実は、頭痛とめまいは東洋医学の視点から見るとほとんど同じ分類なんです。
めまい以外のお悩みも改善につながりますよ。

めまいに対するセルフケア

食事

  • 塩分を控えめに(水分代謝を助ける)
  • カリウムを多く含む食品(バナナ、ほうれん草など)
  • ストレス軽減効果のある食材(豆類、ナッツ類、ハーブティーなど)

生活習慣

  • 適度な運動(ウォーキングやストレッチ)
  • ストレス管理(深呼吸、瞑想、アロマなど)
  • 十分な睡眠(自律神経の安定)

ツボ押し

  • 内関(ないかん):手首の内側、吐き気やめまいを和らげる
  • 風池(ふうち):首の後ろ、血流を改善
  • 太谿(たいけい):足首の内側、腎の機能を高める

鍼灸やセルフケアを取り入れることで、めまいやメニエールの症状を和らげることが期待できます。
症状が続く場合は、専門家に相談してください。