美容と顎関節、さらに頚肩との関係
2023年11月3日
当院のメニューに『美容&顎関節』があります。
鍼灸院で『美容はり』のメニューがあるのは珍しいことではないです。
しかし『美容&顎関節』というのは珍しいと思います。
なぜこのようなメニュー名にしたのかを解説します。
まずは『美容&顎関節』のページを読んでください。
簡単にまとめると
顎関節周囲には顔の表面と顎関節を栄養する動脈、不要なものを流してくれる静脈やリンパ管、顔や顎関節を支配する神経が密集して通っています。
これらを正しい状態に変えると顔のお悩みの解消につながります。
そのためには顎関節に対する施術が必須。
そんな訳で当院では『美容&顎関節』といういささか硬い名称を付けました。
首や肩周囲へのアプローチ
『美容&顎関節』だけでも多くの利用者に喜んでいただいていますが、さらに根本から変化を求めるなら、頸部や肩にもアプローチすべきです。
なぜならば下顎と頭頚部は運動学的に関係するからです。
・開口に伴い頭部は後屈運動する
後頭部に触れながら開口すると頸部が伸展(顔が上を向く)する。
・顎運動に比例し頭部運動は約10%の運動をする
①下顎下制(開口)時、顎は前にせり出す。
作動する筋肉:舌骨筋、後頭下筋、僧帽筋上部
②下顎挙上(閉口)すると後ろに戻る
作動する筋肉:大胸筋
・下顎を側方に動かすと頭部は反対側に少し動く
作動する筋肉:下顎右側方運動の場合、右斜角筋、広頚筋、左胸鎖乳突筋
・下顎前突時は頭部は後ろに行く
作動する筋肉:後頭下筋、胸鎖乳突筋
・下顎を後退させると頭部は前に行く
作動する筋肉:頸部屈筋
このように実に多くの筋肉が顎関節を動かすのに補助的に作動し負担をかけています。
上に挙げた筋肉が凝り固まると顎を動かす筋肉が余分に頑張らないといけなくなり、顎関節周囲を固めてしまいます。
結果として顔の表情筋や形に悪影響がでるのです。
ですので、『美容&顎関節』を受ける前に体の施術を受けることを強くお薦めいたします。