股関節の痛みの解消法

2025年01月16日

股関節が痛い、股関節がつまった感じがする、股関節がひきつるような痛みがする、などでお悩みの方が多いです。
特に男性よりも女性の方が多いです。
筋力や骨盤と大腿骨との角度の性差があることが指摘されています。
ひどくなると手術することになりますが実際にはそう多いことはなく、ほとんどの場合は保存療法で対処します。
その中でもセルフケアが非常に重要になってきます。
具体的には運動療法です。
股関節を中心に体を適切に動かすことで以下のようなメリットがあります。
・股関節の痛みの軽減
・筋力の強化
・股関節の安定性が増して、可動範囲が広がる
・日常生活での動作や歩行を改善させる
さまざまな運動療法がありますが、ここではジグリングを紹介します。

ジグリング とは

ジグリング Jiggling とは、軽く揺らすという意味で、動作でいうと貧乏ゆすりのようなことです。
股関節に負荷をかけずに足を小刻みに動かす関節の摩擦運動です。
小刻みに股関節を動かすことによって関節包の中の滑液が分泌されて関節包内を潤して、関節軟骨に栄養が行き渡っていきます。
この滑液はムコ多糖類を含み粘り気があり、潤滑油のような役割をします。
健康食品などで聞いたことがあると思いますが、ヒアルロン酸です。
しかし、ヒアルロン酸は口から摂取しても、それがそのまま股関節にいくことはありませんので買うだけ無駄です。
ご飯やパンなどの炭水化物を食べていれば必要なところで作られるように体はできています。
さらにこのジグリングをバージョンアップさせたものがあります。
それが3Dジグリングです。

3Dジグリング とは

北里大学の高平教授考案の3Dジグリングとは、ジグリングをさらに多方向に3次元的に股関節を動かすことで滑液を関節全体に行き渡らて、痛みや違和感の改善・予防を目的とした運動です。
特に冬の寒い時期は体が縮こまって動かしづらいですが、3Dジグリングをすると歩き始めや立ち上がり時に痛みを感じる「スターティングペイン(動作開始時痛)」を緩和するのに役立つと考えられます。

そのやり方は
①背筋を伸ばし、足を肩幅に広げて立つ。
両手を股関節の上(鼠径部あたり)に添えて両膝と股関節をやや曲げて腰を落とす。
②骨盤を右回りに大きくゆっくりと10回回す。
慣れてきたら、徐々に足幅を狭めていくとより負荷がかかります。
③次に同じ動きを左回りに骨盤を10回回す。

朝・昼・夜のスキマ時間にやって習慣化させましょう。
3か月続けると変化を実感できます。

鍼通電で股関節を軽くする

股関節は人体で最大の関節です。
前にも横にも後ろにも筋肉がつき、複数の神経や動脈が関わっています。
前側には太ももにある大腿四頭筋や背骨から大腿骨の付け根深部にかけて腸腰筋があります。
鼠径部には大腿神経・動脈・静脈が通ってます。
ここをターゲットにした鍼通電をすることで股関節のつまりが軽減して動かしやすくなります。
痛い場所が股関節の外や後ろだとしても前を緩めて神経の疎通を良くしてあげることで股関節の可動域が拡がって軽々と動かせるようになります。
そのあとに後ろ側からアプローチします。
主に腰椎の神経根や坐骨神経をターゲットに施術します。
筋膜リリース、鍼通電を併用することでシナジー効果が得られます。
ぜひお試しください。


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