めまい・ふらつきの対処法

2024年02月18日

今回のテーマはめまいの対処法についてです。
めまいについては「めまい・メニエール病」のページをご一読ください。
めまい・ふらつきの原因の9割は内耳の不調によるものです。
耳は左右にあります。左右の内耳にある平衡機能をつかさどる前庭器という器官のどちらかに不具合が生じると左右差が生じて体のアンバランスが生じます。
これがめまい・ふらつきの正体です。

人がまっすぐに立っていられるのに小脳・目・耳・足の裏が関わっています。
特に重要なのが内耳です。
そして目(視覚)・耳(前庭覚)・足の裏(深部感覚)の情報を小脳で統合してバランスを取ります。
小脳がめまい・ふらつきのカギを握っており、ここをトレーニングすることで改善できます。

めまいを経験したことがある人なら、
「動くとふらふらするから動かずにじっとしていたい」
と思いがちです。
しかし最新のエビデンスでは、逆にめまい改善訓練は最も推奨度の高い方法として認められています

めまい改善訓練などの研究・実践の最先端のアメリカでは、4つの平衡訓練があります。
①順化訓練
症状が起こりやすい動作をあえて繰り返す
②適応訓練
目(視覚)と耳(前庭覚)の反射を鍛える
③代用訓練
内耳に頼らず目(視覚)と足の裏(深部感覚)の感覚で補う
④耳石置換法
剥がれ落ちた耳石を元に戻す

今回は新井基洋先生が数々の著作で発表している訓練法をご紹介します。
めまいの種類をおさらいすると、
回転性めまい(天井や壁、または自分自身がグルグル回っている感覚)
不動性めまい(フワフワした雲の上を歩いているような足が地に着かない感覚)
動揺性めまい(体がユラユラ揺れて船に乗っているような感覚)
さらにそれぞれのめまいの中でも症状に応じていくつかのタイプに分類できます。

座位・立位・寝姿勢の3つの姿勢でそれぞれ複数の訓練法があります。
主たる訓練法を列挙すると

座位
・代用訓練 1速い横 2ゆっくり横
・適応訓練 1振り返る 2上下 3はてな
・順化訓練 1座位ヘッドチルト ホッピング

立位
・代用訓練 1開眼50歩足踏み 2閉眼50歩足踏み 3つま先立ち 4片足立ち 5つぎ足歩行 6ハーフターン
・順化訓練 1立位ジャンプ ヘッドチルト ホッピング

寝姿勢
・順化訓練 1寝返り
・耳石置換法 1エプレ法

次回ブログは具体的な訓練法を取り上げます。


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